クランプダンス(KRUMP DANCE)とは?歴史と特徴、おすすめの動画や音楽

「クランプダンス」というダンスの名前を聞いたことはありますか?

おそらくその名前自体を聞いたことがあるという人は多くはないと思います。

LDHのダンサーの中にはクランプを得意としている人もいるようなので、LDH所属のアーティストが好きな人は、もしかしたら聞いたことがあるかもしれません。

クランプは、非常に力強い動きで観客を引き込むダンスで、一度見たらきっと興味を持ってしまうこと間違いなしのダンスとなっています。

また、ダンスジャンルとしての歴史は浅いながらも、奥深い背景を持ったジャンルでもあります。

今回は、そんなクランプについて、余すことなく魅力を伝えられるよう、特徴や歴史、有名なダンサーを紹介していきます。

最後までご覧頂ければ幸いです。

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クランプダンス(KRUMP DANCE)とは?

クランプダンスは、一つ一つの動きが非常に力強くエネルギッシュで、男らしい印象を与えるダンスです。

足踏みをする技もあり、初めて見る人はその足踏みから生み出される大きな音に驚くことでしょう。

元々抗争から生まれたジャンルであることから、相手を威嚇するような動きが多く存在しており、アグレッシブなダンスジャンルとなっています。

その為、現在でもバトルシーンで見られることが多く、ショーケースの場で踊られることは少ないです。

体を大きく使った威嚇するような動きや、筋肉を振動させるような動きをしているのがわかるでしょうか。

このアグレッシブさ、エネルギッシュさがクランプの特徴、魅力になります。

クランプを踊るダンサーのことをクランパーと呼ぶことがあります。

クランプダンスの歴史

クランプダンスの歴史は比較的浅く、生まれたのは1990年代です。

場所はLAの治安が悪い超危険地帯でのことでした。

当時その地域にはギャングが蔓延っており、ドラッグや暴力が日常茶飯事という有様でした。

そんな街でドラッグの売人をしていたトミー・ザ・クラウン、という人物が、刑務所で服役中に、「出所したら子供を楽しませるようなことがしたい」、と考えて始めた、「クラウンダンス」というダンスがクランプのルーツとなります。

クラウンダンスはアニメーションダンスに近いダンスで、ピエロのような格好をして踊る、エンターテインメント色の強いダンスでした。

そのダンスをルーツに、トミー・ザ・クラウンの弟子である「Tight Eyez」や「Mijo」、「Lil C」、「Miss Prissy」といったダンサー達が、「楽しませる」ダンスから、「表現する」ダンス、「戦う」ダンスへと進化させていったのが、現在のクランプダンスになっています。

「人々を楽しませることがしたい」、という動機から生まれ、その上に更に「現状に負けたくない」「不条理な環境への怒り」といった思いを上乗せしたダンスがクランプダンスなのです。

そのような背景は、クランプダンスの名前にも表れています。

クランプは英語で“KRUMP”と書くのですが、これはそれぞれ

K・・・Kingdom(神々の国)
R・・・Radically(素晴らしい)
U・・・Uplifting(精神的な高揚感)
M・・・Mighty(偉大)
P・・・Praise(神々への賛辞)

の頭文字を取って名付けられているのです。

キリスト教の精神性を色濃く反映しており、現状への怒りや、現状に屈しない、という力強い魂を込めたダンスだ、ということが表現されていますね。

そのような怒りを込めたダンスであるからこそ、ダンスの中にも自分を大きく見せたり、相手を威嚇したりといったアグレッシブな動きが多く含まれているのです。

同じくバトルシーンで見かけることが多いダンスとしてブレイクダンスがありますが、ブレイクダンスがはどちらかと言えば技術を競う側面が強いのに対して、クランプダンスは表現や感情、怒りをぶつけ合う側面が強いです。

筆者自身も、実際に歴戦のクランパー同士のバトルを見た際には、そのあまりの熱意に鳥肌が立ったのを覚えています。

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クランプダンスを象徴する技

ここからは、クランプダンスを象徴する技を紹介していきます。

クランプダンスはアグレッシブな動きが多いことが特徴的ですが、そのような動きの中で代表的な物、基本となるものを紹介致します。

ストンプ

1つ目は、「ストンプ」と呼ばれる足踏みをする動きです。

力強く足を踏みつけることで大きな音を鳴らす技で、クランプのアグレッシブさを象徴する技です。

音楽に合わせて、大きな重い音が鳴るタイミングで同時にストンプをすることで、一気に音楽に乗り会場の雰囲気を盛り上げることができます。

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チェストポップ

チェストポップは、胸筋を大きく動かし力強さをアピールする技です。

ポップダンスで紹介した「ヒット」の技術と同じで、胸筋だけを大きく振動させます。

と言っても胸筋は筋肉の中でも大きい筋肉で、比較的ヒットしやすい部分になるので、習得すること自体は難しくありません。

大きな筋肉は力強さ、男らしさの象徴ですから、この技によって自分の力強さ、気持ちの強さを表現することができます。

アームスイング

最後は、腕を大きく振り下ろすアームスイングです。

腕を力強く思いっきり振り下ろすことで、悪い誘いや、周りの環境を全て振り払ってみせるような、現状を断ち切る強い気持ちを表現します。

言ってしまえば腕を振り下ろすだけなので、やっていること自体は難しくありません。

大切なのは、音楽に合わせることや、体のシルエット、振った腕をきちんと止めること、と言った細かい部分になります。

鏡を見ながらかっこよく見える魅せ方を研究しましょう。

以上3つがクランプの基本となる3つの技です。

それぞれ決まった形があるわけではなく、ダンサーによって様々にアレンジしてクランプダンスの中に取り入れています。

まずは動画を見て他のダンサーの真似から始めてみて、ある程度慣れてきたら自分だけの取り入れ方を研究していくと良いでしょう。

クランプダンスのファッション

クランプダンスを踊るクランパー達は、どのような服装で踊っているのでしょうか。

元々治安が悪いストリートで生まれたジャンルなので、クランパーはストリートダンスらしいカジュアルな格好で踊っている人が多いです。

しかしその中でも、クランパーに特有のファッションの特徴が2つありますので、ご紹介します。

1つ目は、下はタイトめなスキニーパンツで、上は半そでのTシャツ、というスタイルが多い所です。

一般にストリートダンスというと、上も下もゆったりとしたシルエットの服装で踊られることが多いのですが、クランプの場合、下はぴっちりとしたシルエットのパンツを着用することが多いです。

これは体のシルエットを綺麗に見せる為だと考えられます。

クランプはストンプの時などに、足を上げて一瞬止めるような動きも多いので、そのようなシルエットを綺麗に見せる為にスキニーを着用することが基本になったのだと考えられます。

2つ目は、キャップをほぼ必ず着用する、という点です。

他のジャンルでは、人によってかぶったりかぶらなかったりのキャップですが、クランパーはほぼ100%キャップを着用して踊っています。

これは、クランプダンスの中にキャップを利用した技が多いことが理由だと思います。

クランプダンスでは、キャップを投げてキャッチしたり、肘でひっかけたりといった技がありますので、キャップを着用して踊ることで、動きの幅を広げているのだと考えられます。

有名なクランプダンサー達

日本のダンサー

Twiggz Fam

日本クランプ界の筆頭と言えるチームです。

メンバーの中心人物となるのは、クランプを生み出したTight Eyezにも認められる程のダンサーであるJUN aka Twiggzです。

他にも後に有名なアーティストとなったメンバーもかつて在籍しており、冒頭に紹介したLDH所属の岩ちゃんこと岩田剛典や、関口メンディー、小林直己、佐野玲於と言った、LDHファンでなくても名前を知っているようなアーティスト達は、元々このTwiggz Famの出身です。

田中煌己

なんと14歳にして、韓国を中心に話題となっているダンサーです。

日本でも一時期社会現象となった「Nizi Project」のJYPと、「カンナムスタイル」で話題となったPSYがタッグを組んで開催したオーディションである「LOUD」に出場し、そのダンスを披露したことで、スキルの高さから大きな話題となりました。

韓国のアイドル事務所のオーディションと言うことで、クランプではなくK-POPのダンスを披露した田中煌己ですが、年齢を考えると恐ろしいほどのダンススキルでした。

4歳からクランプダンスを始め、多数のダンスの賞を受賞した経歴があります。

K-POPアーティストになって、そのスキルの高さで有名になっていくこと間違いなしの逸材です。

彼の活躍で、クランプというダンスジャンルは更に有名になることでしょう。

世界のダンサー

Tight Eyes

クランプを作った男の1人であるTight Eyesです。

今でも現役でクランプを進化させ続けています。

ダンサーとしてバトル等に積極的に出場している一方で、クランプを広げる為にダンスを題材にした映画にも出演しており、クランプを盛り上げるために活動し続けています。

「STREET KINGDOM」と言われるチームのボスでもあり、世界中にTight Eyesの流れを受け継ぐダンサーが存在しています。

先ほど紹介したTwiggz Famもそんなチーム1つです。

Big Mijo

もう1人のクランプを生み出した男です。

Big Mijoも現役で活躍しており、マドンナなマライア・キャリーとツアーに参加したこともある程有名なパフォーマーになっています。

ブロードウェイでダンスの講師をしていた経歴もあり、Tight Eyesとはまた異なる方向から活躍の幅を広げています。

クランプダンスのオススメ曲

Flii Staylz & Tenashus 「Break It On Down」

Squad 「Stomp The Yard」

DMX 「X Gon’ Give To Ya」

DMX 「Where The Hood At?」

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、クランプダンスの特徴や歴史、有名なダンサーについてご紹介いたしました。

クランプダンスは誕生からまだ日が浅いダンスなので、これから更に進化していって、活動の幅を広げていくダンスになると思います。

この記事を読んで興味を持って頂けたのなら、是非ご紹介した技術を少し真似してみてください。

クランプダンスは生まれた背景も奥深いダンスですから、動きを練習してみることを通して、クランプダンスが生まれた当時の若者たちに想いを馳せることができると思います。

そうしてダンスが生まれたカルチャーを感じることで、クランプダンスに限らずストリートカルチャー全てを楽しむことができると思います。

本記事を最後まで読んでくださりありがとうございました。

<参考サイト>

KRUMP(クランプ)ダンスの歴史・起源・オリジネーター
Tight Eyez(タイト・アイズ)
クランプダンスとは?種類や曲、技のやり方、有名人などを一気に紹介!
KRUMPダンスの曲 クランプを踊るときのおすすめ音楽一覧

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